末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)

末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)

四肢(特に足)の動脈に動脈硬化による血流障害が生じる病気です。

50歳以上の男性、特に喫煙者に多いとされる病気ですが、動脈硬化が原因であるためその危険因子である糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙の習慣があれば発症する危険性があります。

徐々に進行する病気であり、以下の4つの病期に分類されます。

  1. Ⅰ度 足の冷感やしびれを感じる。
  2. Ⅱ度 祖歩き続けると足が痛くなり、休むとまた歩ける。
  3. Ⅲ度 安静時にも痛みがある(特に夜間に多い)。
  4. Ⅳ度 足先の色が悪い。傷や潰瘍が治りにくい。

Ⅰ度では薬物治療や運動療法(保存療法)が選択されますが、Ⅱ度以上ではそれに加えてカテーテルによる血管内治療やバイパス手術(血行再建)が行われます。Ⅲ〜Ⅳ度に進行すると最良の治療をしても2割の患者さんは部分的な切断が必要になってしまいます。心筋梗塞や脳梗塞の合併も多いため、早期の発見と適切な治療が大事です。

ABI検査という両腕、両足首の血圧を測定するだけの簡単な検査で調べることができます。異常があればエコーやCT、MRIでの詳細な評価に移ります。

血行再建の必要性とご希望があれば、カテーテルによる血管造影検査を行い、可能であればそのまま血管内治療を行います。

カテーテル検査・治療は足の付け根や腕の動脈に2mm程のカテーテルを入れて行う、局所麻酔でできる処置です。ほとんどは1泊の入院で済みますが、病状に応じて変動します。

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